【練習方法】インコースの対処
インコースの打ち方と練習方法
ストライクゾーンには9種類あります。
アウトコース高め
アウトコース
アウトコース低め
真ん中高め
真ん中
真ん中低め
インコース高め
インコース
インコース低め
この9種類のストライクゾーンの中でも打つのが難しいといわれているのが
アウトコース低めとインコースです。
アウトコース低めは、バッターから一番遠いストライクゾーンになります。
体から遠いほど、ボールに力を伝えるのは難しため長打の可能性も減ります。
ピッチャーも長打の確率が一番低いアウトコース低めの練習を重点的にします。
今日は、アウトコース低めの打ち方ではなく、インコースの打ち方をご紹介します。
インコースを打つのがうまいといわれるプロ野球選手は、小学生、中学生のときからインコースを打つのが上手いことが多いです。
小学生から野球をやってきていて、アウトコースを打つのがうまい選手が、大学、社会人、プロ野球の世界にはいってから、インコースを打つのがうまくなったというのはあまり例がありません。
それだけインコースを打つのは特殊な技術が必要です。
成長すればするほど、体にはスイングの癖が染み付いてきます。小学生くらいまでに、正しい形を覚えて。色々なボールに対応できるようにしておきましょう。
インコース
インコースは体に一番近いストライクゾーンです。
人間の体は、体に近い方が強い力を出しやすいため、インコースは長打にするには最適なボールです。
長打力があるバッターは、対戦相手も警戒して、ストライクが思うように入らなくなりフォアボール、失投になる可能性が増えます。
インコースが得意なバッターになり、対戦相手から警戒されるバッターになりましょう。
プロ野球選手でもトップクラスのバッターはインコースを打つのが抜群に上手いです。
読売ジャイアンツ:坂本選手、元横浜DENAベイスターズ:筒香選手、東京ヤクルトスワローズ:山田選手などは、インコースを打つ技術はトップクラスです。
これらのバッターに共通している点は、腕の使い方です。
インコースは体に近いボールのため、腕の使い方が非常に肝心です。
小・中学野球で多くみられるのが、ドアスイングといわれるバットがボールまで遠回りして出てくる打ち方です。
ドアスイングでは、体に近いボールを打つことはできません。
金属バットなら何とか対応できますが、木製のバットでドアスイングをしてしまうと、バットが折れます。
また、インコースを打つのがうまい選手は基本的にどのコースにきても打つのがうまい選手です。
そのため、インコースを打てるようになれば、どのストライクゾーンにも対処できるスイングに近づきます。
それでは、インコースを打つ上で大事なポイントは2つご紹介します。
1 ボールの内側を打つ意識を持つ
ピッチャーが投げてくるボールを縦半分に分けてイメージしてください。
左バッターだと、左側がボールの外側。右側がボールの内側です。
右バッターだと、右側がボールの外側、左側がボールの内側です。
ボールの外側を打ちにいくと、必然的に、体から腕、バットが離れていき、バットの軌道が外周りになります。
ボールの内側を打つイメージして打ちにいくと、バットのヘッドがギリギリまで投手方向を向かないため、力を溜めることができ、変化球がきても対応することができます。
今まで外回りのスイング軌道をしていた人がボールの内側を意識すると、窮屈なバッティングに感じますがそれで構いません。
ここで重要なのは、実際にボールの内側を打てたかどうかは全く関係ないということです。
大事なのは、ボールの内側を打ちにいくイメージをすることで、腕がたたまれてインサイドからバットがでてくるスイング軌道になることです。
※注意点
ボールの内側を打つイメージで打ちにいくときに、体の重心が背中側にかかってはいけません。
背中側に体重がかかると、腰が引けたようなスイングになってしまいます。
2 ティーバッティング
通常のティーバッティングは、投手方向に体を向けて構え、斜め前からボールを打ちます。
インコースを練習するティーバッティングでは、斜め前の投げ手の方向を向いて構えてください。
投げ手は、インコースのボール球くらいに投げてください。
バッターはインコースよりにきたボールを引っ張ってネットに打ち込みます。
この時に意識することは、ボールの内側を打つイメージを持つこと、背中側に体重がいかないように意識することです。
この状態で、ドライブ回転ではない、きれいな縦回転の強い打球を打てるようになれば、インコースを打てるようになっています。
注意点として、初めての方は投げ手にボールが万が一当たってもケガをすることがないように柔らかいボールを使ってください。
インコース高め
インコース高めは、インコースの中でも一番打つのが難しいコースです。
インコース高めは打つイメージを変える必要があります。
これは高め全体にいえますが、ボールが高めにくると、反射的に手も高めに出してしまう選手が非常に多いです。
手を高くあげてしまうと、バットの先端(ヘッド)は下がります。
バットの先端が下がると、ボールに強い力が伝わらないため、弱い打球やファールになってしまいます。
高めにきたと思ったら、ボールの下に手を入れていくイメージをもつことが大切です。
手がボールより下に入っていけば、バットの先端は手の位置より上になり強い打球を打つことができます。
試合でいきなり、ボールの下に手をいれるイメージをもつことはできません。
ティーバッティングで高めに投げてもらい、ボールの下に手を入れていく練習を繰り返してください。
高めを打つ感覚をつかめれば、力を入れずに強いボールを打てるようになります。
100人の野球選手に「インコースとアウトコース、どちらが得意ですか」と質問したら
8割の選手がアウトコースが得意と答えると思います。
そのくらいインコースを打つのは難しいです。
ただ、インコースが得意になれば相手チームにも恐れられ、自チームからは頼られる選手になります。
良いピッチャーはアウトコース低めのコントロールが良いです。
さらに良い投手になると、インコースの厳しいゾーンのコントロールもいいです。
良い投手を攻略するには、インコースに対処できるようにならなければなりません。
余談ですが、インコースを打つのが上手い選手は、小学生ぐらいのときに、壁の前20㎝くらいにあえて立ち、バットが壁に当たらないように練習していた選手が多いです。
この練習をすると、インコースを打つための腕の抜き方、使い方を体に覚えこませることができます。
ただ、正しい形で練習できないと逆に悪い癖がみについてしまうため、注意も必要です。
また、壁だとケガをしてしまうため、ネットの前などで試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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